海外で語られる「OpenMangaってどうなのよ?」

※この記事は今年6月のものです

OpenMangaというプロジェクトがあります。
発案者はMangaHelpersという以前はスキャンレーションを配布していたサイトで、このOpenMangaプロジェクト発足に伴いスキャンレーションの配布は停止しているものの、今でもスキャンレーターの情報交換サイトとして運営されています。
そのMangaHelpersの立ち上げたOpenMangaプロジェクトは簡単に言うならスキャンレーションを合法の物にして利益を得られるようにしよう、というもの。
いってみれば漫画版クランチロールと言ったところでしょうか。
漫画家が漫画を提供し、スキャンレーターが翻訳し、OpenMangaがiPadやiPhone、AndroidOSを使って全世界で気軽に漫画を見られるプラットフォームを提供し仮想通貨で販売を行うというもののようです。
MangaHelpersの説明によると、いくつかの出版社に協力を仰いだものの色よい返事は得られず、独自に漫画家とコンタクトを取り幾人かが興味を示しているようです。
特徴としては海外だけではなく日本でも展開しようとしていることで、既に準備サイトは出来上がり、日本のシステム会社によってAndroid上で動くビューワーも開発しているとの事。
日増しにスキャンレーションへの圧力が高まっていく昨今、このプロジェクトも少なからず注目されているようです。
国際版サイト:openmanga.org
日本語版サイト:openmanga.jp
引用元:animenewsnetwork.com
MangaHelpersの該当記事:mangahelpers.com
●ヤミアンジー
これっておかしいわね。だって私昨日初めてこのサイトにいってドリフターズを見てきたばかりなんだから。
要はみんなで団結すれば怖くないって話なのね。
●ニンジャペット
僕にはこれがいい事か悪い事か分からないな。
自分はいくつかのシリーズを見るためだけにMangaHelperを使用していたけど、もう結構前に止めてしまったし。
今ではネギマのところに投稿するくらいだ。作品の筋について面白い話が聞けるからね。
5ドルって値段なら、みんな去って行ってMangaHelpersバージョン2的なサイトが作られるだろうな。
●レボリューショナリー
この記事はちょっと混乱させられるな。
企業はこの考えに賛成していなくて、彼らは70人ほどの漫画家にコンタクトを取ったというわけか?
これはMangaHelpersが独自に活動しているって事なのか。
ともかく、これが解決したなら、それは正しい方向へのステップであるように思うね。
●ペトリフィード・ジェロ
今のところ、これがいい方法なんだろうな。
70人ほどの漫画家がこのプロジェクトに興味を持ったことには驚かないよ。
これは作品を完全に自分のコントロール下におけるし、収入源を得るためにファンを獲得する手助けにもなるだろうね。これは単なる本のコピーなんかじゃないよ。
70人という数は確かに少ないけど、これが成功したら人数は爆発的に増えるだろうね。
漫画家にとってこれはチャンスだよ。僕達に君達の素晴らしいスキルを見せてくれ。
今現在、出版社で発行している漫画家達へ:
出版社が(あなたの漫画を出版している間は)最新の章をアップロードすることは出来ないと考えてみて欲しい。
著作権の共同所有者になっていないか契約書を読み直してみて欲しい。
さもないと熱湯を浴びせられることになるからね。
その契約書は細かく書かれているだろうから拡大鏡を使ってね。
僕は慎重にこのサイトを見るだろうね。
これは企業による公式なサイトで、この企業は成長し続けているんだ。
コントロールされ、収益を上げ、ファンによって成り立っている、ね。
デジタル時代へようこそ。
漫画家達に幸運とビジネスの成功を!
●カミダイ
これを全部読んだけど驚きはなかった。
MangaHelpersは論理的に出版社に応じることの出来るサイトの1つだし、OpenMangaによって何が起きるのだろうと本当に興奮してるよ。
今起こっていることこそ、我々に必要なものなんだ。
クランチロールに倣うのは、現在のオンライン状況において非常に良い傾向だよ。
素晴らしいことだね。
●ターミー
(クランチロールのように)私たちヨーロッパ人が読むことが出来ない、といった国に対しての制限が無いのならこれは悪い考えじゃないかもね。
でも、私の好きな漫画はMangaHelperでのみ翻訳されてるのよね…早いとこ完全な結果が出ることを願ってるわ。
●ガーフィールド15
>(クランチロールのように)私たちヨーロッパ人が読むことが出来ない、といった国に対しての制限が無いのならこれは悪い考えじゃないかもね。
ほとんどのアニメはヨーロッパで見ることが出来るんじゃないのか?
とにかく、漫画版クランチロールって訳か…70人の漫画家が賛同してるって?これは見る事になるだろうな。
●レストレスワン:ニューヨーク、アメリカ
最初は、これってMangaHelpersを閉じて全く同じような別のサイトを作ることだと思ってた。
ともかく、これは素晴らしいニューに見えるよ!これこそ本当に正しい方向への第一歩だ。
これが前提として漫画家と読者を第一に考えてくれるなら、良い産業として爆発的に普及するかもしれないな。
今は…次にどの配布サイトが落ちるのかを見るとしよう。
もしも彼らが少しでもMangaHelpersのようであるなら(配布を続けて法廷で出版社と顔をあわせたくないのなら)、法律を理解して法的に栄える方法を試みるだろうね。
●ツカサエルキット
これは面白いことになりそうね。
●エムディーオー7:メリーランド州、アメリカ
>デジタル時代へようこそ。
>漫画家達に幸運とビジネスの成功を!
ああ、これにはソニーが北米でプレイステーションストアで漫画の配信をしたことを思い出させるよ。
ヴァンパイアハンターDのデジタルkミックがPSPで読めたんだ。
でも、Viz、Del-Ray、TokyopopやYenPressなんかの本は読めなかった。
我々は本当にデジタル世代に突入している(これには漫画がデジタルデータになることも含まれているんだ)。
頼むよ、プレイステーションストアに漫画を置くことはそんなに難しいことじゃないはずだ。
再び日本のデジタルコミックストアにマーヴルの漫画が置かれない、なんて事になったらそれは双方にとって不利な状況だよ。
でも、それが変わることを期待しているんだ。
●アギラ61
>(クランチロールのように)私たちヨーロッパ人が読むことが出来ない、といった国に対しての制限が無いのならこれは悪い考えじゃないかもね。
>でも、私の好きな漫画はMangaHelpersでのみ翻訳されてるのよね…早いとこ完全な結果が出ることを願ってるわ。
もし彼らが(出版社の)オフィシャルサイトを越えてリンクするなら、既存の権利協定や出版社の決定で強制的にブロッキングされる領域も出てくるでしょうね。
本当の話、領域制限は彼らの2時間半に及ぶミーティングで行き詰まりとなる問題のひとつだと思うわ。
でも、彼らが直接漫画家とやり取りしているなら、日本以外でのグローバルな利益を得られる見込みがあるんじゃないかしら。
日本人の漫画家のエージェントが、海外への流通を阻止できるくらい賢いなら、漫画家は日本の出版社に作品を提供しつつ、海外で自由に活動している流通機関とも取引することができるはずよ。
●アンノウンメモリー
これについてはいくつかの思いが混ざり合ってる。
MangaHelpersが停止して、漫画家が最終的に利益を得ることが出来るのは素晴らしいことなんだけど、この計画自体に関してはまだ確信できない。
クランチロールだって、未だにクランチロールコミュニティの中でライセンスされた漫画をスキャンして交換し合っている人がいる以上、合法的な漫画提供者とは言えないわ。
私としてはcartoon.media.daum.net(韓国のオンライン漫画販売サイト)のようにオンラインでサンプルを読んで、オンラインで買える様なシステムにして欲しいわ…本に代わる手段として。
●バハムート623
これはめっっっっっっちゃ疑わしいな。特に日本の出版社がどういうものかわかっているなら、彼らが著名な漫画家を手に入れられたのか、はなはだ疑問だね。
そうでないなら、彼らはアマチュア漫画家等と手を組むだろうし、それは決して悪いことではないんだろうけど、上手くいくかどうかは判らないな。
でも、これは確かに興味深いことだよ。でもしばらくの間はいろんなことが止まることになるんだろうな。
●オニヅカ666
これは非常に興味深く、予想もしてなかったポジティブな展開だね。
向こうの国の誰かがこのように考えているのは良いことだし、マーヴルもアメリカのコミックに関して何かを学ぶかもしれない。
僕は既に期待しているし、これが成功することを願っているよ。
これの皮肉なところは配布サイトが漫画産業として一歩進んだところだね。願わくばOneMangaが完全に止まる前に同じ方向に行って欲しいものだよ。
彼らはサイトのオープン時にヒット作を提供するべきだろうね。
●コナン-サン
これで『瀬戸の花嫁』を合法的に読めるようになるのか?
●シルバー・ディーズ
ある理由から自分はMangaHelpersを好きになることが出来なかったんだ。
最初に思ったのはこれは良い脱却になるな、ってこと。
ある意味有名な漫画家を参加させないのはいいことだと思う。我々は漫画やアニメがある種の手詰まりになっていて、しばらく大ヒットがないって事は分かってる。
日本はそれが糞であることを知っていても売ろうとしているから、かえって安全かもしれない。
有名なタイトルは抱え込まれて、代わりになるものはないだろうな。
いろんなことが今までのままでは立ち行かないことは自明だし、出版社も自分達のできる方法で闘っているんだから。
本当のところ、我々は全てを白紙にして再開するべきなのさ。
英語圏の読者が見たこともない秘宝があったから、最初にスキャンレーションが生まれた、OpenMangaがそれを行うなら(上手く行くかどうかは判らないけど)、これは宝を得ることの出来るいい方法だよ。
唯一困難な点は”素晴らしい!これはみんなに読んでもらわなくちゃ!”というまだ誰も読んだことのない漫画を見つけるのはかなり難しいということかな。
我々はとにかく、新しくて大胆なものを切望しているんだ。
彼らに必要なのは有名な漫画家ではなく、その70人の漫画家の誰かが次なるヒットを作り出すことだね。
自分は、それこそみんなが必要としているものだと思っているんだ…
かつては違法配信サイトであり、今やアニメ配信サイトの雄として名を馳せているクランチロールに重ねてみる人が多いようです。
さて、このOpenMangaですが8月頃までは活発に活動していたようなのですが最近は目立った動きがないようです。
日本語版ブログも以前は詳しい展望が載っていたのですが今は削除されています。
どうやら漫画家個人が直接作品を載せるという形式をとるという計画のようですが、同じように作家が自分で作品を売買できるプラットフォームとしては既に動き出しているものにamazonがあります。(DLSiteやメロンといったサイトもあります)
BL漫画家の藤井あや氏のように個人でキンドルで作品を販売する人も出てきました。
オンライン出版はまだまだ黎明期です。
今後もさながらカンブリア大爆発のように様々なサイトが出てきては消えていくでしょう。
最後に残るのは出版社かamazon、iBooksといった大手なのか、それともOpenMangaのような独立系新興勢力なのでしょうか?
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