海外で語られる「二次創作絵(ファンアート)は合法か?」海外の反応

アニメや漫画の二次創作絵(ファンアート)は海外でもDeviantArt等のSNSを通して活発に行われています。
しかし、昨今の著作権法と照らし合わせてそれは合法なのかどうか、海外でも判断を付けるのが難しいようです。
先日サンディエゴで行われたComic ConでDeviantArtの弁護士ジョシュ・ウォルターが二次創作と著作権法、SOPA(オンライン海賊行為防止法案)、PIPA(知的財産保護法案)等について講演を行いました。
ざっくり説明すると、二次創作に関しては極少数の活動である場合、利益を侵害するとは考えられないため著作権や公共の権利はそれを大目に見るとのことです。
こちらの講演動画に対する海外の反応です。
説明引用サイト:boingboing.net
Fan Art Law at Comic-Con 2012
↓この動画に付けられたコメント
●フィンランド
クール
●不明
つまり、俺はもうスポンジボブの絵を描いちゃ駄目って事なのか?
●チェコ
↑描けると思うよ。
”公正な使用のみ”許可されるって24:03あたりで言ってる。
●スターリーブリッジ、マンチェスター、イングランド、UK
君はスポンジボブを描いていいんだ。
それを売るつもりじゃない限りは…
自分の芸術的センスで売りたい場合はコミッショナーの許可を得るんだ。
●イギリス
ファンアートはファンのためのものだ。
売る気なんか無いよ。
●イギリス
例えば、もし俺がバットマンの絵をDeviantArtにアップロードして、それをプリントアウトして売った場合著作権的に問題があるのか?
●不明
↑自分の理解してる限りだと、もしバットマンの著作権保持者がそれを問題だと考えたら、それは著作権的に問題があることになる。
著作権保持者が許可を与えた場合のみ、それを自由に扱えるんだ。
もしキャラの絵を売ろうとするなら、どのキャラであろうと使っても大丈夫かどうか検索をかけるか問い合わせてみるべきだね。
●イギリス
↑DeviantArtは著作権法に対応して印刷物を売らないようにルールを定めないとな。
どれ位のアーティストがDCやマーベルに印刷物を売っていいかどうか聞いてるんだろう。
もちろん、公正な使用の元で、だけど。
●オランダ
↑実際DeviantArtは既にルールを作ってるけどな…
ファンアートのカテゴリに行ってみるといい、プリントアウトが無効になってるはずだ。
●不明
創作は自由なものだ。
意味の無い著作権法なんか止めてしまえ!
革命を起こし、古臭い所有ビスネスを止めるんだ。
自由な精神のための自由な芸術を!
●不明
”公正な使用”について勉強できたよ…
とりあえずベストな方法は著作権を侵害していないかどうか簡単に見分けるためにもファンアートを”クリエイティブ・コモンズ”としてアップロードしない事だね。
と、ここで”クリエイティブ・コモンズ”に関してそのポリシーなんかをこの動画でもっと学びたくなってきた。
それはそれとして、DeviantArtの動画は良かったし、(ポケモンの)ラティアスやラティアスのファンアートについて、訴えられたりしないようにもっと注意が必要っぽいな。
素晴らしいインタビューだったよ。
(訳注:クリエイティブ・コモンズとは作品により柔軟な著作権を与えようという考え:公式サイト)
●イギリス
まだ見終わって無いけど、これは凄く勉強になったよ!
ファンアートを描いてる身として色々学べたし、将来芸術家として信頼を得るためにも色々と気をつけていかないと。
もっとも自分のために作品を売ろうとか思っちゃいないけど。
でも、作家として誰かが自分の作品を使おうとした時の自分の権利に関してはなかなか興味深かったな。
自分はずっとこれを知りたくて…今の所この動画が理解できた唯一のものだ。
サンキュー!
●アメリカ
ぶっちゃけ、これってかなり常識だよね。
著作権で保護されてるキャラは書面による同意無しで売るべきじゃないんだ!
脳みそが半分でも入ってたら”みんながしてるから”は”正しい”じゃない事に気付くはずだ。
●イギリス
↑ほとんどのファンアートは売ったりしてないけどな。
●アメリカ
↑アニメコンベンションとか行った事無いのか?
●不明
>ぶっちゃけ、これってかなり常識だよね。
同意。
しかし、DeviantArtにいる連中は常識がかけてるんだよな。
例えば、自分の薄っぺらな知識でこの問題を理解した気になってる13歳児とか。
”みんながやってるから”っていう環境がそれを許す心を育ててしまうんだ。
このレクチャーは素晴らしいし有意義だ。
これを最も必要とする人達に見てもらいたいね。
若い連中(実際はどの年代でも)がそれを理解しなかったばかりにこってりと油を絞られるのを見るのは忍びないから。
●サンフランシスコ、アメリカ
↑私が十代の少女たちを理解しようとしたまさにその通りだよ。
”みんながやってるから”
翻訳するなら”犯罪もみんなですれば怖くない”ってね。
そんな馬鹿げた道をいくのは正しい事じゃない…でも、彼女らの頭の中はそんな感じなんだよね。
●アルゼンチン
これが国際法にどれくらい適用されるのか興味あるな。
例えば日本の同人誌とかさ。
●不明
↑日本に関してはある一定のラインを超えない限り著作権保持者は見て見ぬ振りをするという暗黙の”抜け道”があると聞いた事がある。
例えば作者の認めていないキャラの使い方をするとか。
とにかくそんな感じのこと。
●アメリカ
この動画は凄く役に立ったんだけど、マウスが滑って”嫌い”ボタンをクリックしちゃったよ。
1つだけ”嫌い”についてるけど、それはしたくてしたわけじゃないんだ。
●カナダ
↑もし間違ってクリックしちゃったんなら、それを解除して”好き”をクリックできるはずだよ。
●アメリカ
良かった、俺は安全だった。
でもこれを知れて良かったよ。
ファンアートを描いてる者として、自分の愛する作品に自分のアートと、アートスタイルを捧げたいんだ。
自分の利益のためにそれを使ったりはしない。
ただファンアートを通してオリジナルの作者に”I Love You”と伝えたいだけなんだし、それができるはずなんだ。
信用されて、放っておかれることを期待してるよ。
●イギリス
凄く勉強になった!
ありがとう!
●ブラジル
凄く良かった。
明らかにしてくれて本当に感謝するよ。
でも、まだ疑問があるんだよな。
利益を受け取らない限り、DeviantArtにファンアートを投稿し続ける事は技術的に問題ないって事でいいんだよな?
でも、印刷はどうなんだろう?
何の心配もなく売る事が出来るのかな?
それともいつ訴えられてもおかしくない危険があるのかな?
そうなったら自分の責任?
●ポーランド
↑DeviantArtを通して売ることはできないよ。
●サンフランシスコ、アメリカ
>でも、印刷はどうなんだろう?
法的には許可なく販売する事はできない。
でもみんなそこにも法律が適用されることを知らないから何度も無視してるんだよな。
●イギリス
この動画の最初のほうだけ見て、もう多くの事を学べた。
でも、この動画を通して見た人に聞きたいんだけど、パロディに関しても何か関係ある事を言ってたかな?
●アメリカ
↑パロディに関しても言ってたよ。
●オランダ
イエス、(講演した)彼が言うには、法廷は一般的にパロディに関して愛があればより良い理解を持ってるらしい。
言い換えれば、パロディに関しても問題は存在するけど、普通のファンアートに比べれば些細な問題って事。
●イギリス
↑サンクス。
自分の作品はファンアートとパロディの中間にあるから、自分はグレーゾーンにいるんじゃないかと思ってたんだ。
(グレーゾーンってのは注意が必要だからね)
●不明
1.私がゲームや漫画、本や映画をベースにした絵を描くのが好きで、それをネットに上げたらトラブルになる?
2.もし『ヘタリア』のアメリカとか、アニメのキャラを描いて、それをネットに上げたらトラブルになる?
3.ファンアートをネットには上げずに、他人に見せたらそれはトラブルになる?
●アメリカ
↑トラブルになるのはそれを売った時だけだよ。
●フィリピン
アメリカでコミケが開かれる事は無いって事か。
とりあえずアメリカにおいても利益が絡まない限りファンアートは認められるようです。こういう問題を弁護士を交えて真っ向から論じるのは実にアメリカらしいと思う反面、なし崩し的に広がっていっていつの間にか著作権保持者である出版社までシステムの中に組み込んでしまう日本の同人業界も実に日本らしいなと思ってみたり。
![]() ミューズ漫画原稿用紙 135kg A4 目盛つき | ![]() Wacom ペンタブレット シンプルタブレット Bamboo Pen CTL-470/K0 | ![]() Quarterly pixiv vol.10 (エンターブレインムック) | ![]() 60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書) |
- 関連記事
-
- MegaUpload閉鎖の一因はアニメにあり?海外の反応
- 「日本の出版社37社がアメリカ向けに漫画ポータルサイトを設立」に対する海外の反応
- 2012年、北米でオンライン版週間少年ジャンプ配信決定!値段は76円!:海外の反応
- ハジマタ\(^o^)/「アメリカの出版社がスキャンレーションと協力するかも」に海外の腐女子大歓喜
- 「これは残念過ぎる」『海外向け漫画ポータルサイトJMANGAが5月でサービス停止』に対する海外の反応
- 「キャプテン翼がやってなかった国なんてアメリカだけだろ」外国人が自国で放送していた日本の子供向けアニメを語る
- Vizメディアの設立者「ライトノベルはアメリカで売れる」、海外の反応